便潜血が陽性だったら?

──1回?2回?年齢別? どれくらい「がん」の可能性があるの?

健康診断などで行われる便潜血検査。

検査は通常、2日分の便で2回チェックされます。

結果が「陽性」と出たとき、

「どのくらいの確率でがんが見つかるの?」

「ポリープの可能性は?」

と気になる方も多いのではないでしょうか。

実は、「1回だけ陽性」か「2回とも陽性」か、

そして年齢によっても、発見される病変の割合は大きく変わります。

1/2回陽性(1回だけ陽性)の場合

大腸がんの発見率:

全年齢平均で約1〜2% 50歳以上で約2〜4%

ポリープ(腺腫)の発見率:

全年齢平均で約20〜30% 50歳以上では30〜40%

➡️「1回だけの陽性でも、実は無視できない数字」なんです。

特に年齢が上がるにつれて、リスクは確実に上がります。

2/2回陽性(2回とも陽性)の場合

大腸がんの発見率:

全年齢平均で約3〜6% 50歳以上では10〜20%(施設によってはそれ以上の報告も)

ポリープ(腺腫)の発見率:

全年齢平均で50%以上 50歳以上では60〜70%

➡️ つまり、2回とも陽性だった50歳以上の方の約2人に1人以上がポリープ、

5人に1人はがんの可能性がある、ということです。

年齢が上がると「陽性の意味」も重くなる

便潜血陽性=「どこかで出血がある」ということ。

若い人では痔などが多い一方、高齢になるほど大腸がんやポリープの可能性が高まります。

たとえば…

50代前半

・1回陽性でがんの発見率はおおよそ2〜3%

・2回陽性で10%前後

60代

・1回陽性でがんの発見率4〜5%

・2回陽性で15〜20%

まとめ:

「1回だけだから大丈夫」はとても危険!

陽性が1回でも内視鏡検査を受けるべきです。 2回陽性であれば、特に早急な内視鏡が推奨されます。 50歳を過ぎたら、便潜血の“陽性”はがんやポリープのサインと捉えるべき。

大腸がんは“見つけて切れば防げるがん”です。

便潜血検査を軽視せず、結果が出たら必ず内視鏡を受けましょう。