お腹の不調、続いていませんか?
〜過敏性腸症候群(IBS)という病気〜

「朝、通勤前にお腹が痛くなる…」
「下痢と便秘を繰り返す」
「検査では異常なし。でもお腹の調子が悪い」
そんな症状で悩んでいる方は、もしかすると**過敏性腸症候群(IBS)**かもしれません。
■ 過敏性腸症候群(IBS)とは?
IBSは、腸に明らかな異常は見つからないのに、腹痛や便通の異常が続く病気です。
腸の動きが過敏になったり、腸と脳の情報のやり取り(脳腸相関)にズレが起こることで症状が現れます。
■ どんなタイプがあるの?
IBSは大きく分けて4つのタイプに分類されます:
下痢型:突然の腹痛と下痢が多い 便秘型:お腹が張る、なかなか出ない 混合型:下痢と便秘が交互にくる 分類不能型:はっきりしないけれどお腹の不調が続く
■ 原因は?
ストレスや不安(脳腸相関の乱れ) 腸の運動異常や知覚過敏 腸内環境の乱れ 食生活の影響
中でもストレスが強く影響するため、「心と腸はつながっている」と言われることもあります。
■ 治療はどうするの?
まずは症状のタイプを見極めて、
生活習慣の改善(食事・睡眠・運動) 薬物療法(腸の動きを整える薬、整腸剤、時に抗不安薬など) ストレス対策(カウンセリングやリラクゼーション)
を組み合わせて治療していきます。
■ 他の病気との見分けが大切です
IBSのような症状でも、実は別の病気が隠れていることがあります。
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病) 大腸ポリープやがん 感染性腸炎 など
とくに、血便や発熱、体重減少、夜間の腹痛がある場合は、IBSではない可能性もあるため注意が必要です。
■ 検査で“安心”を得ることも大切
IBSは診断が難しい病気ですが、内視鏡(大腸カメラ)で他の病気を除外しておくことが安心につながることもあります。
当院では、症状に応じて苦痛の少ない内視鏡検査や血液検査を行っています。
「ずっとお腹の調子が悪い」「もしかしてIBSかも?」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
お腹の不調は、体だけでなく心にも負担をかけてしまうもの。
「検査では異常がない」けれど「つらい」――そんな時こそ、私たちがお力になります。