バリウムvs内視鏡
胃や腸のバリウム検査と胃カメラ、大腸カメラはどっちがよいのですか?
と外来で聞かれることがあります。
確かに胃の検診では未だにバリウムが多いのではないでしょうか
私も検診でバリウム検査をしていましたが、空腹に乳白色のドロドロしたバリウムをゴクンと飲み込んだ後、発砲剤で強制的に胃をパンパンにしゲップを堪えつつ(マットはひいてあるものの)硬いレントゲン透視装置のベット上で技師さんの右!左!と回転する指示どうりにクルクルと華麗に身をこなし撮影するのはなかなか大変なものがありました。
では検査としてバリウムと内視鏡はどう違うのか、、、これも少し例え話で説明してみることにします。
迷路を思い浮かべてください。
迷路の途中には道を塞ぐ様に大きな物が置かれています。
自分が迷路の中に入っていくと迷路の中の小さなゴミなどにも気付くことが可能です。道を塞いでいる物を見つければ、それが宝箱なのかゴミ箱なのかも直接見れるのでよくわかります。
それだけでなく道を塞いでいるのがゴミ箱であれば、それを持って出てくることも出来ます。
しかし欠点としては迷路全体がどの様な形をしているのか、自分や道を塞ぐ物が迷路全体の中のどこにいるのか、を掴みにくいということがあります。
他方、迷路の上にドローンを飛ばして空高くから観察すると、その迷路の全体がどの様な形で、道を塞ぐ物が全体の中のどこにあるかをよく把握するかことが出来ます。しかし迷路の中の細かなゴミはわかりにくいですし、道路を塞ぐ物の存在や位置は分かっても、(財宝なのかゴミなのかの)詳細を把握することは困難です。
バリウムとカメラはこの様な感じでしょうか。
カメラは『迷路の中に直接入っていく』、バリウムは『ドローンで空から観察する』イメージです。
バリウムは全体像と全体における病変の位置を把握するのに向いていますが、カメラは病変を直接見るので小さなものでも見つけることが出来ますし組織も取ってきて病理検査(顕微鏡の検査)に回すことも可能です。
検診など多くの人の検査を効率的にする為にバリウムがよいということもありますが検査施行者や読影医の能力差も大きく、やはり早期に病変を見つける為には内視鏡が一歩リードしているのではないでしょうか。
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