ピロリ菌に感染すると、胃の中で何が起こる?  ピロリ菌シリーズ②

前回は、ピロリ菌の主な感染経路についてお話ししました。

今回は、感染した後に胃の中でどのような影響が出るのかについてご紹介します。

ピロリ菌が引き起こす“慢性的な炎症”

ピロリ菌は、胃の粘膜に住み着き、長期間にわたってじわじわと炎症を起こし続けます。

この炎症が、「慢性胃炎」や「胃潰瘍」「十二指腸潰瘍」などの原因になることがわかっています。

また、胃の粘膜が長年炎症にさらされることで、徐々に傷み、**胃がんの土台になるような変化(萎縮性胃炎)**が進行していくこともあります。

自覚症状が出にくいのが厄介です

ピロリ菌に感染していても、はっきりとした症状がないまま何年も過ごしている方も多いのが特徴です。

そのため、「自分は大丈夫」と思っているうちに胃の中では静かに炎症が進み、気づいた時にはすでに潰瘍や腫瘍が…というケースも珍しくありません。

だからこそ、“早めのチェック”が大切

「胃がムカムカする」「空腹時にお腹が痛む」といった症状のある方はもちろん、

自覚症状がなくても、一度はピロリ菌の有無を調べてみることをおすすめしています。

検査方法としては、

血液検査や尿検査 呼気検査 胃カメラ(内視鏡)での確認

などがあり、胃カメラでは炎症の程度も直接見ることができます。

当院では、できるだけ苦痛の少ない内視鏡検査を行っておりますので、気になる方はどうぞご相談ください。

次回は、ピロリ菌がどんなリスクを引き起こすのか、そして除菌の方法や成功率について詳しくお話しします。

早めの一歩が、将来の健康につながります。

どうぞ引き続きご覧ください。