ピロリ菌ってなに? ピロリ菌シリーズ①

「ピロリ菌に感染しているかもしれないと言われたんですが…」

「除菌って必要なんですか?」

最近、そんなご相談が増えています。

ピロリ菌は、胃の中にすみつく細菌で、胃炎・胃潰瘍・そして胃がんのリスクにも関わるとされており、年齢にかかわらず注意が必要な存在です。

当院でも、胃カメラ検査で見つかることが多く、感染しているかどうかを知ることが、将来の病気予防の第一歩になると考えています。

このブログでは、数回にわたって「ピロリ菌」について、次のようなテーマでわかりやすくお話ししていきます。

ピロリ菌の感染経路 感染するとどうなるのか 胃がんなどとの関係性 除菌方法とその成功率

今回はその第1回目として、感染経路についてご紹介します。

幼少期に感染することが多いピロリ菌

ピロリ菌は、主に5歳くらいまでの幼少期に感染すると考えられています。

かつて日本では、上下水道の整備が十分でなかった時代もあり、井戸水や不衛生な水などが感染源となっていた可能性もあります。

また、家庭内での唾液を介した感染も指摘されています。

たとえば──

親と同じ箸やスプーンを使う 親が口をつけた食べ物を子どもに与える

といった、何気ない日常の中で、唾液を通じて菌がうつることがあるのです。

現在のように衛生環境が整ってきた現代では、新たな感染はほとんど見られませんが、中高年の方を中心にピロリ菌感染が残っているケースは少なくありません。

ピロリ菌は、一度感染すると自然に消えることはほとんどなく、長く胃の中にとどまり続けます。

その結果、長い時間をかけて胃に炎症を起こし、将来的にリスクとなることも。

次回は、「ピロリ菌に感染すると胃の中で何が起きるのか」についてお話ししていきます。

「自分ももしかして…?」と気になる方は、内視鏡検査でのチェックもおすすめです。

当院では苦痛の少ない内視鏡検査を行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。