20年の時を経て、返ってきた言葉

今回はあまり医療とは関係ありませんが、先日以前勤務していた病院の元同僚の先輩医師と、20年前に研修医として指導したS医師に久しぶりの再会をしました。

元同僚の先輩は、移動先で部長としてその科を大きく成長させ、現在は副院長になられていました。

また当時の研修医のS医師は見違える様に立派になり、現在da Vinciロボット手術をガンガン行う脂の乗り切った泌尿器科医になっていました。

懐かしく当時の話しをしたり近況を語り合っていると あっという間に2時間あまりが過ぎていました。

会も終わりに差しかかった頃、S医師はふと真剣な目でこう言いました。

『先生は当時、厳しい時もありましたが……今でも外科手術の際に教えていただいた手技や言葉が、自分のベースになっていて、手術のたびに頭の片隅に浮かびます。本当に感謝しています。』

その言葉に少し驚きながらも、当時のやりとりやエピソードを次々に話してくれるS医師の様子を見て、懐かしさと嬉しさがこみ上げてきました。

そして会計の際『今日はそのつもりで来たので』と静かに言って、さらりと食事代を奢ってくれました。

10年以上ぶりの再会で とても楽しく話せてだけでなく、美味しい食事を後輩に奢ってもらい申し訳ない気持ちでしたが、何より彼が私に言ってくれた思いがけない言葉が正直嬉しく帰りの電車の中で噛み締めて帰りました(笑)

今は後輩医師を指導する立場にはありませんが、自分のところに受診して下さる患者様が何年かした後に『あのクリニックに行ってよかった。あの医師に会えてよかった』と思って頂ける様になれる様、日々の外来診療、内視鏡検査、日帰り手術を丁寧に行っていきたいと思います。

今後とも宜しくお願い致します。